用語解説

抗原

主に外来のタンパク質などで、生体内に入ることにより免疫担当細胞と反応して抗体と呼ばれるタンパク質をつくらせる物質のことです。

神経伝達物質

神経と別の神経の間隙において、前の神経から後の神経に刺激を伝達するための種々の物質のことです。ノルアドレナリン、アセチルコリン、ドーパミン、セロトニン等の他、アミノ酸、ペプチドの場合もあります。

親和性

ある物質が他の物質と容易に結合する性質や傾向、強さを指します。

受容体

細胞膜表面、細胞質、または核内に存在し、物理・化学的な刺激を認識して細胞に応答を誘起するタンパク質をいいます。

長時間作用型抗コリン薬(LAMA)

気管支(気道)を拡げ呼吸をしやすくする薬剤(気管支拡張薬)のうち、ムスカリン受容体に結合して抗コリン作用を示し(ムスカリン拮抗作用)、かつ、長時間(24時間)効果が持続するものです。ムスカリン受容体は気道を覆う平滑筋に多く存在し、コリン(アセチルコリン)が結合することにより、平滑筋が収縮、呼吸が困難になります。

長時間作用型β2刺激薬(LABA)

気管支(気道)などに存在するβ2アドレナリン受容体に結合してこれを刺激し、気管支拡張作用を発揮するもののうち、長時間効果が持続するものです。β2刺激薬には他に短時間作用型の薬剤があり、喘息の発作時などの緊急時に使われます。

忍容性(tolerability)

薬には望まれる作用と望まない有害な作用があります。前者は主作用であり、後者は一般に副作用といわれますが、その種類、程度はさまざまで、被験者にとってどれだけ耐えうる作用であるかを見極める必要があります。これを忍容性といい、主作用の有用性とのバランスでその薬剤の価値が決まります。

パイプライン

製品としての承認を得るために臨床試験等開発を進めている製品群のことです。

プラセボ

色、重さ、形状、味及び匂いといった物理的特徴を可能な限り実薬に似せた、薬理活性のない偽薬です。「薬を飲んだ」という精神的な病気の軽減効果(プラセボ効果)を除いて、医薬品の真の治療効果を見極めるために用いられます。

プラセボ対照二重盲検(試験)

臨床試験において、被験者の反応、医師の被験者選択や治療効果の評価に生じ得る偏りを防止するために、「プラセボ」と「実薬」を使用し、医師にも被験者にも、どちらが「実薬」でどちらが「プラセボ」かわからないようにして(ブラインド化)、試験を進める方法です。医師と被験者が二重にブラインド化されるため二重盲検と呼ばれます。

無作為化(試験)(randomization)

臨床試験においてデータの偏りを軽減するため、いくつかある試験グループ(群)のいずれかに、被験者を無作為(ランダム)に割り付けることをいいます。

薬物動態(ADME)

投与された薬剤が体内で「吸収(Absorption)」され、各組織に「分布(Distribution)」し、その後分解(「代謝(Metabolism)」)され、体外へ「排泄(Excretion)」される一連の過程です。薬物動態はそれぞれの頭文字をとって「ADME」とも呼ばれます。

ライセンス収入

インライセンスの反対に、他者に対し、薬剤に関する開発・販売などの権利を許諾(導出:アウトライセンス)することにより生じる収入のことです。マイルストン収入(契約に基づき、あらかじめ定められた研究開発の達成度合いに応じて生じる収入)と、ロイヤリティ収入(契約に基づき導出した薬剤の上市後、その薬剤の販売額に応じた収入)から構成されます。

リガンド

特定の受容体に特異的に結合する物質のことです。

Best-in-class

同種同効の既存薬に対して明確な優位性を持つ医薬品をいいます。

FBDD (Fragment Base Drug Discovery)

フラグメントベース創薬。医薬品の種々の特徴的な構造を断片化して用意し、それらの中から受容体に結合する構造を様々な手法で選び出し、これをリード化合物としてより良い医薬品候補化合物を作り出す手法のことです。

FEV1

FEV1(1秒間努力呼気容量)は最大の努力により最初の1秒間に吐き出せる呼気の容量で、呼吸機能の標準的指標のひとつです。一般にCOPD 患者ではFEV1の低下が認められます。

トラフFEV1

FEV1(1秒間努力呼気容量)は最大の努力により最初の1秒間に吐き出せる呼気の容量で、呼吸機能の標準的指標のひとつです。一般にCOPD 患者ではFEV1の低下が認められます。トラフFEV1とは、反復して投与される薬剤の次の投与時点の直前に計測されるFEV1値のことです。

FEV1 AUC

AUC(Area Under the Curve)は曲線下面積のことであり、例えばFEV1 AUC0-12h は薬剤投与0から12時間後の個別のFEV1値を結んだ曲線で示される値です。

First-in-class

特に新規性・有用性が高く、化学構造も従来の医薬品と異なり、従来の治療体系を大幅に変えるような医薬品をいいます。

GPCR

こちらをご覧ください。

GPCRファミリー

GPCRには多数の種類があり,それらを総じてGPCRファミリーと呼びます。

SBDD (Structure Base Drug Discovery)

構造ベース創薬。受容体の構造解析データを元に、選択性、親和性を高めてより良い医薬品候補化合物をデザインする手法のことです。

X線構造解析

受容体などのタンパク質を結晶化してその立体構造をX線を用いて解析する手法のことです。